「粋」な生き方

「粋な生き方をしたいんだよ。」
先日、キャリアコンサルティングをさせていただいた方の言葉です。
子どもたちも手を離れ、父親としてだけでなく、職業人としても
全力で駆け抜ける時期は終わり、これからの人生を考えるときが
きたようです。
「プライベートと仕事、どのようなバランスでやっていきたいですか?」と
質問したところ、
「これからは妻とあちこち旅行に行くつもりだよ。世界遺産を巡りたいと
考えてる。」との答えが返ってきました。
「振り返ると、今までは自分のためだけに働いてきた気がするよ。
家族サービスと言いつつ自分が一番楽しんでいたんじゃないかな。
やりがいって、きっと誰かのために何かできたときに感じるんだろうね。」
社会のため、会社のため、家族のために働いているとは、
これまで一度も思ったことがないと笑う表情からは何とも言えない充実感を
感じることができました。
「これからどのような人生を生きていきたいですか?」との投げかけに返ってきた
言葉。
「粋な生き方をしたいんだよ。」

身につけるものひとつ、身のこなしひとつ、物事に取り組む姿勢、

ひとつひとつに拘りたいし、身につけたい、そして人を見送る仕事に関われたら

理想かもしれませんとのこと。

今まで生きてきた中で、自分とはまったく無縁だった言葉に一瞬、

時が止まったような感覚がありました。

 

「粋」とは、

さっぱりした気立てで、あかぬけがし、色気(いろけ)もただよう

(特に、花柳界の遊びに通じている)こと。

そういう感じのする身のこなし・様子。人情の機微に通じ、さばけているさま。

 

立場上、コロナ禍で想像以上に自由に動けない状況もあり、

「〜であるべき」「〜でなければいけない」という考え方がより強くなって

しまっている自分に気づきました。
厚いグレーの雲の隙間から、一筋の光が差したような時間でした。

今まで触れたことのない「粋」の世界。

粋に感じる人、伝統文化、着こなし、身のこなし・・・せっかくの

出会いなので、少し触れてみたいと思います。

今まで以上にクライエントから気づきを得ることの多い、今日この頃です。

写真は「粋」と言えば、「江戸」というイメージだったので、伝統的な物を

載せてみました。

岡でした。

 

 

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